掲示板の言葉
2020年 秋
法語
咲く花の美しさを知っていても万物を育ててくれる大地の大きな恵みを忘れがちである
作者
瓜生津隆真
あじわい
美しく咲いている花にしばし足を止め、心和ませる。しかし、表面的な美しさのみに心奪われて、その一輪一輪の花が咲くために、どれだけ多くの縁が関わっているのかを見落としがちである、と瓜生津先生は教えてくださる。太陽の恵み、空気や水のありがたさ、大地の支え、全てが整ってこの一輪は花開く。
それは、そのまま私たちの命の受け止め方にも重ね合わせることが出来る。想像力や柔軟な心で思いを深めよう。私たちの今の一息一息はどれだけ多くの生き物の命を頂き成り立っているのか、また、どれだけ多くの人々の支えによって今があるのか、と。当たり前という事はないのだ、ということに、深く思いを馳せよう。
そこには、かたじけない、ありがたい、もったいない、おかげさまで、と生きてこられた先人達のお念仏される静かな姿が伝わってくる。
自然に、「ありがとう」「ごめんなさい」と、手が合わされる。